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研究室紹介

佐野 正利教授

研究室

(キーワード:熱流体工学、省エネルギー、伝熱促進、プラズマアクチュエータ)

 本研究室の主要目的は,以下に示す3点に集約されます.

  1. ①エネルギーの有効利用をはかるための技術開発
  2. ②省エネルギーをはかるための技術開発
  3. ③これらの技術開発を達成するための熱と流体の移動現象の解明

 最近の研究テーマとその概要は,以下に示すとおりです.

1.プラズマアクチュエータを用いた熱と流れの能動的制御

 誘電体を挟んで電極を設置し,その電極に高電圧,高周波の交流電源を印加することによりプラズマが発生し,このプラズマにより流れが誘起されます.本研究では,この原理にもとづいた新しい熱と流れの制御方法の開発を行っています.例えば,流体輸送管や伝熱機器では,流路が急に拡大することが多く見られます.このような急拡大流路では,流れがはく離し,大きな圧力損失や熱輸送の低下,さらには騒音や振動の原因となります.この研究では,プラズマアクチュエータを使用して,はく離を伴う流れを効果的に制御するとともに,この際の熱と流れの移動現象の解明を目的としています.

プラズマアクチュエータの概要
プラズマアクチュエータの概要
後向きステップの概要
後向きステップの概要

流れ方向時間平均速度分布(Re=1080)
流れ方向時間平均速度分布(Re=1080)

2.強制対流場での伝熱促進技術の開発

 流体や物体を効率よく温めるあるいは冷やすなど(これを伝熱促進といいます),熱の移動を伴う機器の性能向上をはかるために多くの方法が考案されています.特に,ポンプや送風機を使用して流体を強制的に流動させたときの熱移動を強制対流と呼びますが,この研究では様々な形状をもつ物体を流路内に挿入し,どのような物体が伝熱促進には有効であるのかなどを明らかにします.このような研究は熱交換器の性能向上,機器のコンパクト化などと密接に関連し,またエネルギーの有効利用につながります.

実験装置の概要
実験装置の概要

流れ方向時間平均速度分布(Re=39000,すき間1mm)
流れ方向時間平均速度分布(Re=39000,すき間1mm)

3.分岐管の熱と流れ

 分岐を伴う流れは,熱交換器や流体機器などにおいて頻繁に見られます.この分岐部では非常に複雑な流れが発生し,熱や運動量の輸送がいちじるしく阻害されてしまいます.また,分岐部分では,大きなエネルギー損失も発生します.本研究では,分岐部の形状,角度,流量を様々に変化させた条件のもとで,分岐管周辺における熱と流れの挙動を実験ならびに数値計算から明らかにします.また,エネルギー損失の小さい分岐形状についても検討しています.

実験装置概要
実験装置概要

数値計算による流れのベクトル図
数値計算による流れのベクトル図

4.コンパクト熱交換器の流動解析

 これまでの分岐,合流に関する研究では,単一の分岐や合流を扱っている場合がほとんどです.しかし,近年燃料電池やマイクロ熱交換器に見られるように複数の分岐や合流からなる流路に関する知見が強く求められています.また,複数の分岐を有する流路では,分岐での損失低減とともに,多数の枝管が形成されることから各枝管の流量分配も重要となります.本研究では,特に損失低減と流量分配特性に優れた複数の分岐・合流をもつ流路形状を見出すとともに,流動現象の解明を目的としています.

4種類の流路形状
4種類の流路形状

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